知り合ったばかりの人から良い投資案件があると聞いた。
この時点で怪しさ全開だ。
年利は100%を越えているという。
さらに不信感を募らせる堕天使。
説明会のスピーカーは極貧生活から成功を手にした老婆であるとか。
あぁ、これは間違いなくマルチ商法だ。

というわけで、MLMだと確信しつつも説明会に行ってきた。
平日の昼間だというのに数百人規模の会場がほぼ満席となる。
楽して稼げると聞いてニート共が群がってきているのだろう。
見たところ私ほど若い人は少なく、むしろ老人が多い。



定刻となり老婆の話が始まる。
MFCという会社だが、かつてmfaceだったものが改名したらしい。
評判が悪くなると名称変更するのはマルチ商法にありがちなことよ。
これまで苦労してきましたという一言で済む話を老婆が延々と続ける。
御託はいいから本題はよ。
老婆 「1回目の説明会を聞いて理解できる人はほとんどいません」
無駄話ばかりしているからじゃない? 1度の説明で理解させる努力を講じていただきたいものである。
この企業は慈善活動のためにやっているとかなんとか。愛がどうとか。
茶番を見かねてソシャゲをいじり始める堕天使←

ようやく本題のビジネスモデルに入る。
だいたいこんな感じ。
入会金を払う→クーポン券が手に入る→クーポン券の価格が上がる→クーポン券を現金化する
このクーポン券の価格上昇が最近では年利250%程度だという。
クーポン券はMFCの親会社であるMBI系列で使用できる。
価格が上がる仕組みとしては、市場価格を順次上げていき、2倍になった時点で株式分割の要領で基準価格に戻す。
例えば、1万円のクーポンが100個ある状態から値上がりして2万円のクーポンを100個所有する状態になる。
このときの時価総額は、2万円×100=200万円である。
時価総額を維持して価格を基準値1万円に戻すため、200万円÷1万円により所有クーポンの数は200個になる。
理屈としては理解できるが、これは完全に錬金術ではないか。
事実上価格が上がり続ける……そんなことは可能なのか?
これは詳しい人に確認してみる必要がありそうだ。

MLMの報酬プランは今回話さないけれど、企業の利益にはなっていないんだとか。
……お、おう。
とりあえず今回は何もしなくても増えますよというお話。

うーん……これまた初耳な胡散臭い話だ。
実際増えている人に挙手させていたが、そもそも加入者なのに未加入者向け説明会にいる時点でサクラのようなものだ。
ねずみ講やマルチ商法の話はいくつも聞いてきたが、私が最も嫌いなタイプの説明会だったと言える。
中身よりも、成功者のエピソードを伝えるスタイル。
これがマルチ商法の御家芸であるホイラーの法則というものだろう。
ホイヘンスの原理とか、オイラーの公式とかは関係ない。
「ステーキを売るなシズルを売れ」という言葉が有名。
要は、その商品自体よりも成功者を見せて感情に訴えろという作戦だ。
私としては老婆のサクセスストーリーとかどうでも良くて寝そうだった。
だが、老人達の心には響いたかもしれない。
仕組みが理解できないような人々を感情で誘導してしまうわけだ。

とりあえず、この錬金術の解明は今後の課題とする。


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